３２．衝撃

　皆さんこんにちは。『Dr.0910』です。

　今日は、平成１７年の最後の日ということで、いつものように今年一年を振り返ってみたいと思います。

　今年一年を一つの言葉で代表させるとしたら、私は『衝撃』としたいと思います。その理由は、まず世界に目を向けますと、昨年末のインド洋の大津波に続いて、今年はパキスタンの地震やアメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」など、自然の猛威をこれでもかと言うほど見せ付けられました。被害に遭われた方の数も想像を超える程のものでした。

　それから国内に目を向けますと、まず「ＪＲ福知山線脱線事故」がありました。事故自体の悲惨さも衝撃的でしたが、その原因には唖然としてしまいました。それから、マンションやホテルの「耐震データ偽造問題」です。この事件も同様です。何と危機意識が薄く、人の命の重みを実感することのできない人間が、大勢の人々が乗る列車を走らせたり、大勢の人々が生活する建物を作ったりしているのでしょうか。彼らには、自分自身の利益以外は、眼中に無いのでしょうか。そういう視点では、「フジテレビvsライブドア」や「ＴＢＳvs楽天」の顛末も同様です。彼らは「企業の目的は株主の利益」であり、その為にはどんな汚い手を使っても当たり前だとでも思っているのでしょうか。まるでパソコンのゲームのような感覚で行われるＭ＆Ａが、日本で大っぴらに行われるようになるとは思っても見ませんでした。そして、医療関係者としては「アスベスト被害」です。これは、関係者にしてみれば、予想されていたことのはずなのです。それなのに行政はほとんど手を打ってこなかったのです。予想されていたことが現実化してきたことは、やはり衝撃的でした。

　三つ目は、私個人のことですが、今年の初めにとても衝撃的なことがありました。バットで殴られたような感覚の出来事でした。ほんの数分の間に、私のその後の生活の方向性が１８０度変わってしまう程の衝撃でした。私的なことなので詳しくはお話しいたしませんが、長く霧の中にいたような気がしていましたが、その後、少しずつ霧が晴れてきているのは確かだと言えます。しかし、その進みの速度は決して速くはありません。また、スムーズでもありません。一進一退を繰り返しているようにも思えます。

　今年も日本列島には様々な浄化のプロセスが起こったように思います。そして、この日本列島に住む私たちには、先に挙げた衝撃的な出来事のようなネガティブな面だけではなく、ポジティブな面も起こっているようです。なぜなら、今年を代表する漢字に選ばれたのは『愛』でした。たくさんのネガティブな出来事があったにもかかわらず、このような字が今年を代表するということは、きっと私たちの意識が知らず知らずのうちにも変わってきているからではないでしょうか。

　来年は、様々な衝撃を乗り越え、私たちが大きく前進できる年となりますことをお祈りいたします。

　それでは皆さん良いお年を。

平成１７年１２月３１日

Dr.0910