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2023/1/1
皆さん、明けましておめでとうございます。
令和5年元旦、いつものように私からの年賀状です。
昨年もコロナで1年が過ぎましたが、令和2年,3年とは違い、年の後半からは、コロナに対する行動制限が解除され、マスクの装着や集会・旅行等に制限がなくなったかのようでした。サラリーマンの方の忘年会も以前と同様に行われていると聞いて少しびっくりしました。
昨年初めから流行しているコロナの変異株はオミクロン株と言われ、当初から、重症化や死亡の頻度が少ない為、あたかもコロナが弱毒化したように報道されて来ました。
しかし、コロナ感染者の重症化率や死亡率が減少したのは、コロナワクチンを多くの方が接種し集団免疫が形成された為で、決して、新型コロナウイルス自体が弱毒化した為ではありません。ワクチン未接種の人は重症化率が高く、今では、ワクチン未接種ということが重症化リスクの一つになっています。
予防接種というのは、注射したワクチンに含まれている物質そのものが体内で抗ウイルス効果を発揮するのではありません。ワクチンにはウイルスに含まれている蛋白と同じ、あるいは、同等の蛋白を体内で作らせるような物質が含まれています。それらの蛋白に対する免疫反応が体内で起こり、免疫抗体が産生されることにより抗ウイルス効果が発揮されるのです。
ワクチンを接種していてもコロナに感染する人はたくさんいますが、それは、ワクチンを接種してからある程度時間が経った為、免疫抗体の産生量が減少していた為と考えられます。また、体質や高齢の為、ワクチンを接種しても十分量の免疫抗体が産生されない人もいます。最近の死亡者がほとんど高齢者なのはその為です。
皆さん、よろしいでしょうか。政府の方針が、行動制限を無くする方向であったとしても、それは決してコロナの流行そのものが落ち着いてきたのではありません。新型コロナウイルスが、以前のような感染に配慮しない生活をしても感染しないような感染力の弱いウイルスになったのでもありません。そして、新型コロナウイルス自体が弱毒化したのでもありません。
感染に配慮しない生活をするということは、私たちの経済を守る為、主に高齢者に犠牲が出ることを前提として、経済活動をできるだけ制限しない生活をするということです。
経済活動は大切かもしれません。でも、何も考えずに行動していると、しなくても良いこともしてしまっているのではないでしょうか?
ワクチンを接種した方のほとんどは、コロナに感染しても、普通の風邪と同程度の症状で済んでしまいます。だから安心してしまい、知人と会ったり、外食に行ったりしてしまいます。そして、誰かにコロナを移してしまいます。そういう感染の連鎖が続くうちに、どこかで高齢者やワクチン未接種の方が感染して、命を落とすことになるかもしれません。
皆さん、どうかこのことを忘れずに、日々の生活で、どう行動するかを決めて行きましょう。(^_^)
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和5年1月1日
Dr.0910
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