しかし、コンピュータはそれらのパーツがマザーボード上で連結されているだけでは働くことはできません。コンピュータは「電源」からエネルギーを供給されなければ動作しません。
心を脳に還元してしまえば、この場合のエネルギー供給とは、体の他の細胞と同様の、脳細胞へのエネルギー供給のことになるでしょう。それは血液を介するブドウ糖の供給です。細胞に取り込まれたブドウ糖は細胞内にあるミトコンドリアという小器官でエネルギー源に変換されます。細胞はそのエネルギーを利用して生命を維持し機能しています。
しかし、私は心とは脳を超えたものと考えていますので、“心のエネルギー”をそのようには考えていません。私は、心には『知』だけではなく『情』や『意』の働きにも、どこからかエネルギーが供給されていると考えています。そして、心は全体としてある大きさのエネルギーを持っており、心の各働きは、すべてそのエネルギーを分け合っているのだと考えているのです。