これはどういうことかと言いますと、例えば、人間関係における力というのは、他人とのやり取りにおいてそのような力を感じてしまうような「受け皿」を心の中に持っているということなのです。そして、そのような「受け皿」こそが、人間関係における力を生じさせている「情報(プログラム)」なのです。さらに、実は、そのような受け皿は、過去の経験や知識により、自ら心の中に築き上げ、固定化させたものなのです。

 例えば、この章の初めの方で挙げた例のように、幼少期に親の言うことを聞くように強制された子供は、その時に、親 > 子供 という力関係の受け皿を自分の心の中に作り上げ固定化させることになるのです。そして、そのような受け皿は、おそらく潜在意識の中にずっと維持され、親子関係だけではなく、似たような上下関係を生ずる状況でも機能し、人間関係における力を生じるようになるのです。

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