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2002/04/03

18.地球を守る次世代に送るメッセージ

 以下の文章は、「地球を守る次世代に送るメッセージ」というテーマで某新聞社が募集した企画に、私が投稿したものです。

 今、このメッセージを読んでくださっているあなたは、地球のこと、人類のこと、自分のこと、一体どれだけ知っているでしょうか。

 オゾン層破壊、地球温暖化、森林破壊など、地球規模の環境破壊による地球生態系の危機に対して、「地球を救おう」ということが叫ばれています。でも「地球を救う」と言っても、「地球」は私たちの外にある客観的存在ではありません。

 妊娠中の母体内では無菌状態であった私たちの体が、出産後、腸内細菌のような自然界の様々な細菌と共生し始めるという事実。何より、私たちの体は、自ら取り込んだ「水・空気・食べ物」という自然の恵みそのものから成り立っているという事実。これらの事実は、私たちの体そのものが自然であり、実は、私たちは常に自然と一体であるということを示しています。

 今まで気づかぬふりをしてきたこの事実をしっかりと理解して、今私たちの外側に見ている危機を自分自身のこととして認識することから、本当に「地球を救う」為の全てが始まるのではないでしょうか。

 秋の夜長に耳を澄ませば、「りりりりり」という虫の鳴き声が聞こえてきます。その鳴き声に心地よい安らぎを感じることはありませんか?日本語の響きは自然界の音に近い為、脳が発達する乳幼児期より日本語を聞いて育った私たちは、虫の鳴き声や木立のさえずりなど、自然界の音をとても身近に感じることができるのです。私たち日本人に備わっているこの感性は、私たちが自然との繋がりを取り戻そうとする時、きっと役に立つでしょう。

 本当に「地球を救う」行動は、それが良いことだからするのではありません。また、強制や義務感からするのでもありません。ただ自然と繋がっている自分の感性のまま、気づいたことを実行することです。あなたにもきっとそれができるはずです。なぜなら、あなたはいつも自然の中にいて、「地球」の一部なのですから。

平成14年4月3日

Dr.0910

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