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2005/4/5

30.『Dr.0910』

 皆さんこんにちは。『Dr.0910』です。

 寒かった冬もようやく終わり、暖かな春の訪れと共に、何だか新たな時代の幕開けのような感じがしているのは私だけでしょうか。

 最近のニュースに目を向けますと、自然界においては地震が多いことに気が付きます。国内だけではなく外国でも、まさかと思われるような場所で大きな地震が起こっています。それから、人間社会においても西武グループの事件やライブドア vs フジテレビのように、まさかと思われるようなことが起こっています。これらの意味を考えますと、地震というのは大地に溜まっていたエネルギーが放出されているわけであり、人間社会の事件も今まで隠されていたり目に付かなかったことが明るみに出たと考えることができると思います。これらのことから、今の時代の流れとして、隠されていたこと・もの、秘められていたこと・ものが表に出ているように私には思えるのです。

 そこで今日は、今まで内緒にしていた、私のハンドルネームである『Dr.0910』の謎についてお話ししたいと思います。(このことも私にとっては、ひとつのカミングアウトなのです。(^_^;)

 『Dr.0910』を皆さんは何とお読みになっていましたか?

 『ドクター・ゼロ・キュー・イチ・ゼロ』でしょうか?

 読み方はそれで結構なのですが、その読み方からすると、「Dr.」の後は、「0」「9」「1」「0」で構成されているように思えますね。

 でも実はこの変な名前は、「Dr.」の後が、「0」「9」「10」で構成されているのです。

 私が『Dr.0910』なんていう変な名前をハンドルネームとした理由は、このサイトを開設した目的に直接関係しています。このサイトを開設した目的は、ごあいさつに書きましたが、ここにそのエッセンスだけを取り出しますと、
『今まで避けてきた現実を直視し、当たり前のことを当たり前のこととして学び、自分の世界を楽しく生きられる世界として認識し直す』
ということなのです。

 どうも私たちは、当たり前のことを素直に当たり前としては受け入れず、思うようにならないと言っては悩み、自ら「苦」を作り出しているように、私には思えるのです。そして、その原因を私は『情報不足』だと感じたのです。つまり、“当たり前のことを当たり前だと言っている情報が圧倒的に少ない”と思うのです。いやそれだけではなく、当たり前のことをあたかもそうではないように見せかける、あるいは、当たり前のことが当たり前だと知られないようになるべく目をそらさせる、そんな情報ばかりが溢れているように思えるのです。

 例えば、医療情報に関して言えば、最近のテレビや雑誌などのメディアでは、「○○をすれば△△病にならない」とか「△△病を防ぐ○○」とか「△△病には○○が効く」といった類いの情報がやけに多く取り上げられています。こんな情報にばかり接していると、○○をしていれば本当に病気にならないかのように思えてきます。でも実際には、誰でも必ずといっていいほど、いつかは病気になります。なぜなら、現代日本人のほとんどは死因に病名が付いているからです。仮に老衰で亡くなったとしても、それは病気になったことがないというわけではなく、病気は持っていたけれども、その病気は死因には直接関係がなかったという場合がほとんどなのです。

 病気にならないようにと、毎日の食事に気を使い、毎日のウォーキングを欠かさずやり、サプリメントを飲んだり、ありとあらゆる健康に良いとされることを毎日欠かさず行なったとしても、病気にならないという保障はないどころか、人生の終末期に大どんでん返しのように病気がやって来ます。実際には、人生の終末期ではなく、もっと早くにやって来て、往生までの長い年月を病気と共に過ごします。

 また一方では、「医学・医療はこんなに進歩した」とか「難病を治す名医」とか「△△病はこれで治る」といった類いの情報もよく取り上げられます。先のことと同様に、これらの情報にばかり接していたのでは、まるで病気が治らない方がおかしいのではないかとさえ思えてきます。でも実際には、治る病気は限られています。厳密には『治る(治癒)』をどう定義するかで変わるのですが、一般の人たちの多くは、『治る』というのは、私たちが病気と呼んでいる(病的)状態が消えてなくなってしまうことだと思っています。だから、癌は手術で取ってしまえば治ると思うわけです。

 もしあなたが癌になり、手術で癌組織をすべて取り去ることができたとします。その後のフォローアップでも局所再発や転移の兆候がみられなければ、あなたは「治癒」と判断されるかも知れません。でもあなたは本当に“治った”のでしょうか?

 胃癌ならば、胃の半分とか、癌の場所によっては胃のすべてを切除してしまいます。肺がんならば、肺の一部を切除してしまいます。肝臓癌しかり。腎臓癌しかり。癌を切除して治癒させた時、あなたの体の一部分が失われます。癌は無くなりました。でも、病前の体と同じではないのです。それにより新たな症状があなたを悩ますかも知れません。癌により命を縮めることを食い止めることはできたのかもしれません。でも今まであった体の一部を失っています。これは本当に“治癒”でしょうか?

 実際には、癌組織をすべて切除できたかどうかはわかりませんし、手術した段階ですでに遠隔転移していないということも断言できませんから、手術して癌組織を切除したからと言って“治癒した”と言うことはできません。そこのところ医者は上手ですから、言葉巧みに誤魔化しています。「“手術は”うまくいきました。」とか、あなたの癌の進行度に応じて「○○%の確率で治ります。」などと言います。というか、それしか言えないのです。

 お分かりでしょうか。初めから癌治療の指標は“治癒”ではないのです。なぜなら“治癒”と断定できないからです。だから、代わりに“5年生存率”という指標を用います。あなたと同じ癌で同じ程度の進行度の人たちがある治療を受けた後、5年後に何%生存しているかという数値です。(最近、「87%」という、乳癌を題材にしたテレビドラマがありましたね。)そして、あなたが手術して5年後も生きていたら、主治医は“治癒”と判断するかも知れません。でも、5年以上経ってからの再発が皆無とは言えません。それに何より、5年前からあなたの体は元通りではないのです。これは本当に“治癒”でしょうか?

 癌だけではありません。心臓病でも、脳血管障害でも、私たちが病気と呼んでいるものはほとんどみな同じです。病前と同じになることはありません。それはどんな名医にかかっても、やはり同じことです。そして、テレビで「○○をすれば病気にはならない。」と言っていた「○○」をしていても、私たちのほとんどは、いずれ必ず何らかの病気になり、その時“治癒”はないのです。

 今日はいつもと違って恐い話をしていると思われるかも知れません。でも決して皆さんを脅したり、恐がらせたりしようと思っているのではありません。これが事実なのです。一般の人たちの多くが、「病気にならない」という幻想を見、病気になったら「病気を治す」という幻想を見ているのです。“健康”とは病気のない状態であり、そのような“健康”な状態でいることが幸せなのだと思い込まされているのです。そして、人々をそのような幻想や思い込みに浸らせることにより、甘い汁を吸っている者たちがいるのです。このようなこと、皆さんご存知でしたでしょうか。

 人の一生において病気は特別なことではありません。ほとんどの人にとって病気は“当たり前”のことなのです。

 それでも病気になってはいけませんか?

 本当に健康とは病気のない状態のことですか?

 もしそうなら、そんな健康ってそんなに大事なことですか?

 本当に病気になっていると幸せにはなれませんか?

 人生の目的とは病気にならないことですか?

 本当はあなたは何から逃れようとしているのですか?

 どうぞ恐がらずに、真実の目を開いて見てください。

 私は皆さんに当たり前のことを伝えようと思い、このサイトを開設しました。『当たり前』のことなのですが、幻想や思い込みに浸っている私たちには、当たり前のことというのが、実は『真実』であることに私は気が付いたのです。真実のことをやまとことばで『まこと』と言います。真・誠です。そして、『まこと』という言葉は漢数字で表すことができるのです。それは『○九十』と書きます。

『 ○ 九 十 』

 そうなのです。『○九十』を算用数字に変換したものが「0910」なのです。そして、私は医師をしているので「Dr.」を付けてハンドルネームにしたのが『Dr.0910』なのです。

 変な名前ですが、以上のような、私の思いを込めた名前であることを皆さんにご理解していただければ幸いです。

 皆さん、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。mm(__)mm

 P.S:今年はまたきれいな雲がよく見られるようです。晴れた日には、ぜひ空を見上げてみてください。そこにはきっと、雲が織り成す素晴らしい空の景色が見られることと思います。

平成17年4月5日

Dr.0910(○九十)

目次 29.光 30.六周年

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