これまで、『認知機能』という言葉を人間の精神機能の『知』と同義的に扱ってきましたが、『認知機能』という言葉を使う時には、少し注意しなければ誤解を生じることがありますので、ここでお話ししておきます。

 まず、「視覚認知」とか「聴覚認知」という言葉があるように、『認知』という言葉を「知覚」という“情報を受信する過程”のみに限定して捉えてしまうことがあります。この場合「認知機能」と言うと“視覚や聴覚などの五感からの情報により外界を正しく認識する機能”と言うことになり、この「心を探る旅」で言及している人間の精神機能の「知」の働きのごく一部だけになってしまいます。つまり“狭義”の「認知機能」と言うわけです。これまで言及してきたのは、あくまで人間の精神機能における『知』に対する別な呼称としての『認知機能』ですので、狭義ではなく、“広義”に捉えていただきたいと思います。

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