例えば、古くから研究されている『怒り』においては、イヌに吠え立てられたネコのように、背を丸めて身構え、歯をむき出して威嚇すると同時に、血圧や心拍数の増加・呼吸促進・腸運動の抑制・散瞳などの身体的変化を伴っている場合、これらを怒りに伴う情動表出(『防御反応』と言います。)であると判断するのです。そして、ネコの脳のどの部位を刺激すればそのような反応が現れるかを調べることによって、「怒り(防御反応)」の中枢はほぼ特定されています。このような研究結果から、神経心理学では、他の情動も脳の特定の部位が司っているものと考えており、更なる研究が続けられていますが、まだ詳しくはわかっておらず、また、怒りのように単純ではなさそうだとも言われています。

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