さて、私の話に戻ります。
小学生の頃、クラスでとても話題になったことがありました。それは、「スプーン曲げ」です。世間では「超能力ブーム」などと騒がれました。きっかけは某テレビ局の某有名ディレクターの番組です。イギリスからユリ・ゲラーという超能力者が招かれて、透視やスプーン曲げなどを実演していました。私は大変興味を惹かれました。翌日は、クラスでもその話で持ちきりでした。
この番組が火付け役になって、日本のあちこちから、スプーン曲げができるという子供たちが現れ、テレビで紹介されました。同年代の子供がスプーンを曲げているのを見て、私にもできるのではないかと思い、何度も挑戦しましたが、私にはできませんでした。それでも、私は超能力と呼ばれる現象の存在を受け入れていました。