一つは「プラナ(気)」という言葉です。プラナとは、古代インドの言葉(サンスクリット語)で、この宇宙に遍満している、生きとし生けるものすべての生命活動を生じる元になるエネルギーのことで、日本語ではちょうど「気」に相当します。「生命エネルギー」とでも言った方がわかりやすいでしょうか。古代インドには、未知の生命エネルギーがこの世界に満ち満ちていて、生命体はそのエネルギーを取り込むことによって生命活動が維持されているという考えがあったのです。当時の私には、全く予備知識がなかったので、そこまでのことはわかりませんでしたが、「プラナ」という言葉は頭の隅に残りました。

 二つ目は「呼吸」です。呼吸というのは息を吸ったり吐いたりすることです。つまり、私たちの体への空気の出入りのことです。しかし、ヨガでは、私たちが呼吸をすることによって出入りするのは空気だけではなく、先の「プラナ」も出入りすると考えています。つまり、私たちは息を吸い込むと同時に生命エネルギーも取り入れているということになります。確かに私たちは呼吸できなければ死んでしまいます。この現象を私たちは酸素欠乏ということで理解していますが、本当は酸素だけではないのかも知れません。(そう言えば、ヨガの行者には何十分も息を止めて生きていられる人がいるそうです。(@_@))

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