胚子の形成

 初めは平板状に細胞が並んでいるだけだった胚盤も、様々な細胞・組織が分化してだんだん構造が複雑になり、やがて将来へその緒になる構造が出来る頃には、心血管系脳脊髄の元になる部分も出来始めます。そしてこの頃から胚子あるいは胎芽と呼ばれるようになります。【図1-4】

胚子の成長

 初めは外見上目立った構造のない、大きさも3mm程度の小さな胚子も、どんどん成長するにつれて、頭が区別され、目や耳が出来てきて、胴体には腕や脚ができ、さらに手や足、そして指までもはっきりしてきます。そして大きさも約3cm程になります。また、この頃の胚子には尾があります。「個体発生は系統発生を繰り返す」と言う有名な言葉の通り、ちょうどこの頃は魚類から両生類に相当する過程と言えるでしょう。【図1-5】

胎児の成長

 第8週までにすべての必要な器官の元になる構造が出来上がります。この頃から「胎児」と呼ばれるようになり、12週頃には外観的な性別もはっきりしてきます。胎児期にはすべての器官が分化・発育して人体を形成し、最終的には、身長約50cm、体重約3000gにまで発育します。【図1-6】

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