では、生まれてから今までの経験や学習したものをすべて記憶している『脳』が自分なのでしょうか？

　もし、他人と分けて考える『自分』の由来が脳にあるとすれば、『自分』という存在は後天的なものということになります。つまり、生まれてから今まで五感から脳にインプットされた情報を元に、脳が自分と言うものを作り出したことになるのです。元々『自分』という他人とは違う存在があるわけではなく、『自分』とは脳が作り出したバーチャルな存在だということになるのです。もしそうならば、自分という存在が益々曖昧になって来ます。