『神経』と言う言葉があります。これは本来、解剖学的な臓器としての神経のことであり、心とは全く別のものです。しかし、現代日本人は、なぜか『精神』と言う言葉を使うのを嫌い、その代わりとして『神経』と言う言葉を使うことが良くあります。「精神科」のことを「神経科」と言うのは典型的な例です。おそらく、「神経を使う(=気を使う)」とか「神経質」と言う言葉が、精神的な状態を表現しているので、混同して使われているものと思います。しかし、この使い方はあくまでも日常語としての使い方であり、そのことを理解して使う必要があります。そのことを理解していないと、厳密な意味で話をするときに話が通じなくなることがあります。あくまでも『神経』は解剖学的な意味で使い、精神的な意味では『精神』と言う言葉を使った方がよいと思います。少なくともこれからの旅路では、ここのところはちゃんと分けて使います。

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