ここまでお話ししてくると、「認知機能って、何だかコンピュータに似ているな。」と思われる方がいらっしゃるのではないかと思います。そうなのです。『認知機能』を「受容」「記憶・学習」「思考」「表出」という4つのプロセスに別けて捉えると、理解し易いだけではなく、コンピュータによく似ていることがわかるのです。
ここで、コンピュータにあまり詳しくない方の為に、私たちが通常使っているパソコンの構成をごく簡単に説明しておきます。コンピュータ本体は、幾つかのパーツによって構成されており、主なものを挙げますと、情報処理の中心的役割を担う「CPU」、情報を一時的に記憶しておく「メモリ」、電源を切った後も情報が記憶されている「ハードディスク」、CPUで処理された情報を画像として表示できるようにする「ビデオカード」、それらのパーツを一まとめに連結している「マザーボード」、コンピュータ本体を動作させるための電力を供給する「電源」などがあります。内部にこれらが入って構成されているコンピュータ本体に、入力装置としての「キーボード」と「マウス」、出力装置としての「ディスプレイ」が接続されて、用をなすコンピュータが構成されています。