2003/9/26 uploaded

 『感情』について、もう少し考えて見ましょう。

 先に、感情のエネルギーは目標がない為、漠然とした広がりを持つと書きましたが、ある特定の対象に向けて、愛情を注いだり、怒りをぶつけたりすることがあるじゃないかと思われる方がいらっしゃると思います。そのような場合、感情のエネルギーが向かう方向はかなり狭まっています。そして、そのように狭まった方向に感情が向かうとき、人間は活発に行動します。いてもたってもいられないとか、何かに取り憑かれたようになどと形容されるように猛烈に行動することもあります。これは、感情のエネルギーの向かう方向が狭められるとその方向へ向かうエネルギーが高まり、人間を活動的にさせるからだと考えられます。このことから感情のエネルギーは人間が行動を起こすときの大きなエネルギー源となることがわかります。しかし、私はそのような感情のエネルギーの向かう方向が狭まることは、感情本来の性質ではないと考えています。感情のエネルギーはあくまでも漠然と広がっていこうとするのですが、その際、感情の発露にあたかもフィルターをかけるようにしてある特定の対象に誘導する心の働きがあるのだと考えています。そして、そのフィルターの働きは方向性を制限するだけではないと考えます。

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