余談ですが、エネルギー形態を変換する際には、必ずロスが出ます。例えば、水力発電では、水が落下する時や発電機を回す時に摩擦があるでしょうし、大きな音や振動を生じます。これらは電気エネルギーに変換されることなく、その場で消費されるのです。火力発電や原子力発電などは、その場で発熱させているわけですから、熱は周囲にどんどん逃げてしまうので、変換効率の悪さはお察しがつくと思います。当然、私たちが電気を使う時にもロスが出ます。実際、消費されるエネルギーに対して私たちが利用できるエネルギーは約3割と言われています。約7割は利用されることなく、熱として周囲の環境に放出され、そのまま地球温暖化に寄与しているのです。
皆さん、「えっ」て思いませんでしたか。そうなのです。私たちの科学というのはいかに未熟であり、私たちが生活している社会というのは何と非効率で無駄の多いシステムなのでしょうか。私たちはこれらの事実を知らな過ぎるように思います。これからは知らないことに目をそらさず、正面を向いて、自ら事実を知って行きましょう。