まず、私たちには各々の肉体があります。このことにより、この世に存在していると言えます。しかし、私たちにはもあります。心の働きにより、この世において様々な経験を積み、自らの人格を形成して行きます。私たちは、そのような精神的存在でもあります。さらに、私たちは一人では生きて行けません。『人間』とは「人」に「間」と書きますが、人と人との間ができるには、最低二人いなければなりません。つまり、私たちが人間であるということは、常に他者との関連性の中で生きているということなのです。親子、兄弟、夫婦、友達など、基本的な他者との一対一の関係がネットワークのように広がっているのが人間社会なのです。人間とはそのような社会的存在です。

 このように人間は、幾つもの“層構造”を成す存在と捉えることができます。

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