ここまでお話しすると、体外離脱現象はある特殊な状況下における体験談に非常に良く似ていることにお気づきになるかと思います。
それは『臨死体験』です。
『臨死体験』とは、病気や事故などにより、一時的に心臓が停止してしまうような危篤状態を経て回復した方々の不思議な体験談です。そのような方々は、心臓が停止してしまうのですから、心臓マッサージなどの蘇生処置が行なわれます。その最中、気づくと体が宙に浮いており、それらの処置を天井近くから見下ろしていたということが多いようです。当然、自分の体を正面から見ることになり、自分を取り囲んでいる医療スタッフや、傍らにいる家族などの会話や服装などが語られており、かなり事実と一致しているそうです。そして、すでに亡くなっている家族に会い、「まだここへ来るのは早い」というようなことを言われたり、いわゆる三途の川のようなところで、進もうとしたら呼び止められたりして、その後気づくと、蘇生に成功して病室のベッドに寝ていたというような内容もあります。臨死体験中は、肉体は危篤状態なのですが、苦痛はなく、とても軽やかな状態なのだそうです。