このような臨死体験については、「蘇生処置を行なうような状態では、脳に行く血流が極端に少なくなっている為、脳の記憶回路に混乱が生じて、自分が忘れているような過去の記憶がつなぎ合わされて、あたかも不思議な体験をしたかのような記憶が作り出されてしまう。また、危篤状態の時にはエンドルフィンという脳内麻薬様物質が分泌されるので苦痛を感じないのだ。」というようなことをどこかの先生が断言しているのを聞いたことがありますが、こじつけだと思います。そのような要素もあるかもしれませんが、すべてをそのような仮説で説明することには無理があります。ある人の臨死体験では、自分が蘇生処置を施されているのを天井近くから見ていたところ、主治医の先生の頭頂部に禿があるのを見つけたそうです。後日、その先生にそのことを話したところ、普段はうまく隠しており、禿の存在は誰も知らず、頭の上から覗かない限りは見えるはずがないとのことだったそうです。このようなことは先の仮説で説明することはできません。ただ、臨死体験は、同じ国や民族だと似ている傾向があるそうです。例えば、日本人なら、三途の川が出てくることが多いというような。その理由については明らかではありませんが、そのようなことから、臨死体験は過去の記憶に基づいたものだろうと言われているようです。(このことに関して、私たちの視覚イメージというのは、客観的なものではなく、原型となる情報を基にして、自分の意識が作り出しているのだとしたらどうでしょうか‥。(・・?)