でもあの頃、睡眠中に不思議なことを幾つか経験しました。まず、夢をよく見ました。それも結構生々しい夢をよく見ました。また、それまで金縛りなど経験したことはなかったのですが、何回か金縛りにあいました。それから、こんなこともありました。

 ある日の講義中、急に睡魔が私を襲ってきました。(このように書くと、眠くなったこと自体がすでに不思議現象みたいに思えるかもしれませんが、単に睡眠不足でした。(^_^;)そのまま眠ってしまったようで、夢を見ました。私は講義室の黒板を見ていました。しかし、いつもと見え方が違います。黒板がずいぶん下の方にあるのです。「何かおかしいな。」と思いながら手前の方を見ると、講義室で顔を伏せて寝ている奴が見えました。その時、私は自然に、「あっ、俺が寝ている。」と思いました。そうなのです。その時の私は講義室の天井近くに浮いているような感じだったのです。私は「俺の顔を見てやろう。」と思い、下の方へ降りて行こうとしました。しかし、確かに下の方に行ったはずなのですが、そのまま目が覚めてしまいました。そして黒板を見てみると、そこには先程夢で見たのと同じことが書いてありました。

 何か体外離脱体験に似ているように思われるかもしれませんが、あくまでも夢です。ほんの短い時間でしたし、自分としては、体外離脱をしたと言えるほどの体験ではありません。あの頃、こんな中途半端な夢をよく見ました。

 そんな中、実は、あの夢を見たのです。あの夢。そうです。第六章でご紹介した、あの『急行八甲田』の夢を。

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