しかし、神智学による人間の体の分類を、先に挙げた「肉体」「幽体」「霊体」「魂」という見えない体の分類と比較して、メンタル体より上位に「霊体」と「魂」を当てはめるというのはどうも短絡的過ぎるようです。なぜなら、私が当時読んだ本によっては書かれ方が一様ではなく、メンタル体が上位と下位に分かれていたり、また、コーザル体より上位に「ブッディ体」「アートマー体」「モナド」ということが書かれてある本もあったりなど、神智学における見えない体の数は多く、複雑で難解だからです。
また、神智学関連の本にも、「霊」とか「魂」という言葉に訳されているところが出て来るのですが、それらはその本独自の用語であると理解した方が良いと思います。なぜなら、神智学関連の本に限らず、「霊」とか「魂」という言葉が使われている文章では、言葉は同じでも、その意味するところが明らかに異なっている場合が少なからずあるからです。「霊」とか「魂」という言葉は、使う人個人の解釈によってかなり曖昧な使われ方をしている言葉のようです。そして、そのような事情を理解していないと、見えない体や見えない世界を論理的体系的に理解しようとする際に混乱を来たしてしまうので、注意が必要です。このような理由から、私は先に「霊」を定義しておいたのです。(言葉じりにとらわれずに、その言葉がどのような意味で使われているのかを理解することが大切なのですね。(^_^))
神智学の知識は体系づけられており、奥が深いので興味はありますが、見えない体も含めた人間の構造に関して、ここでは、「肉体」「幽体」「霊体」「魂」という四つの分類を採用します。なぜなら、このような名称の方が馴染み易いですし、この分類はある情報とうまく符合している為、イメージとして捉え易いと思うからです。(決して、神智学の情報を否定したり、無視しているのではありません。あくまでも理解し易さという面からの判断です。神智学の情報は、今後も様々なところで出て来ることになると思います。(^_^))