念力のような話を端から受け入れない人は、このような話は荒唐無稽なたわごとに過ぎないと思われるかもしれませんね。しかし、ここで大事なことがあります。人の肉体は、意識的にしろ無意識的にしろ、想念のままに動いているのだということです。逆に言えば、この地上世界において、想念を現実化させているのが肉体だということです。そして、もし自分の自我以外からの想念の干渉があれば、肉体は反応してしまうかもしれません。また、それ以前に、自分自身のものと思っている想念でさえも、もしかすると、すでに他からの干渉を受けているかもしれません。何を言いたいかはもうおわかりのことと思います。そうです。この世に強い執着を残している幽体の存在が、肉体を持ってこの地上世界で生活している人の想念に干渉してくることは可能だと思うのです。そしてその場合、この世に強い執着を残している訳ですから、その人の肉体を自分の思うように動かそうとすることはあり得ると思うのです。そのような現象が“憑依”と呼ばれているのではないでしょうか。

 ちょっと恐くなりました?でも、心霊関係者の人は必ずこう言いますね。「幽霊は誰にでも憑依するわけではない。」と。これは本当にその通りのようですから、ちょっと安心してください。そして、その理由もちゃんとあるのです。(その理由は大事な話に繋がることなので、後ほどお話ししようと思います。ご了承の程、お願い申し上げます。m(__)m

 でも皆さん、怖がる前にちょっと考えてみてください。確かに“憑依現象”の存在は私たちにとって脅威かもしれません。でも、だからと言って、幽霊は怖い存在だということには繋がりませんよね。なぜなら、幽体の存在になった人を憑依に走らせるものは、この世への「執着」なのですから。そして、その執着自体は幽体の存在になってから湧き出てきたのではなく、この地上世界に生きていた時から持っていたものなのですから。私たち地上人の日常的な心のあり方の延長線上に出てきた“行動”なのです。ですから、私たちは、いわゆる“憑依霊”と呼ばれる存在であっても特別視することはできないはずです。私はそう思うのです。

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