彼らの場合、四つ目として、彼らの信奉したカリスマがとても特異な人物だったということも挙げられると思います。ここまで言ってしまいましたからカミングアウトしてしまいますが、私はあの教団の教祖(彼らは“尊師”と言っていますね。)の名前をずいぶん前に知っていました。書店で誰でも買える本に載っていましたから。今や、日本の犯罪史に残る大事件を起こした中心人物であり、宗教にかぶれて変な理屈をこね、殺人を正当化しようとした変人として見られている彼も、当時は教団を作る前でしたが、本に載っていた記事の内容は、そんなに変ではありませんでした。やや独断的な印象を受けましたが、結構良いこと書いてあるなと思ったくらいです。

 でも、あの記事を読んだ時の印象を思い返すと、信者があの人物に対して「カリスマ信奉」に走ってしまった理由が何となくわかる気がします。あの記事は、あたかも自分には普通の人間には無い特別な能力があり、それによって普通の人間である読者にはわからないことも自分にはわかるのだということを暗に(はっきりと?!)言っているような内容でした。(その為、私は“独断的”という印象を持ったのですが‥。(-"-)あのようなことを普段から言っているとすれば、「自分は未熟な人間だ」と思っている人ならば、「きっと大変な修行をして自分なんかよりもずっと悟りに近づいている人物なのだ」と思って、尊敬さえしてしまっても不思議ではないと思います。

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