“いい子ちゃん主義”や“100点満点主義”という、100%の理想像を追求した生き方は“落とし穴”に陥り易いのです。それはなぜでしょうか?
それは、きっと“成長”とか“向上”、あるいは“進化”というような言葉に取り憑かれているのです。過去の自分と比べて自分はこれだけ成長したとか、他人と比べて自分はもっと上を行っていると思うことによって自己満足するのです。これは、実は、「比較」とか「競争」という、あくまでも個人的な、とてもエゴイスティックな意識なのです。そしてそのような意識は、裏を返すと、“自分は成長しなければならない”という一種の強迫観念にさえなっているのです。結局、“いい子ちゃん主義”や“100点満点主義”という、理想像を追ってばかりいる人は、器が小さいということです。耳触りの良い“もっともらしい”ことばかり口にし、一見“正しい”行いを、出来るかどうかは別にして、“すべき”“したほうがいい”などと言いながら、理想的な人間を装うことによって、実際の器の小ささを隠しているということです。おそらく、そのような意識からの行動が、魂の成長に直接繋がることはないでしょう。