それから、『波動』には、下記のような基本的性質があります。
それでは、各々について若干の説明を加えておきましょう。
まず、『波動は伝播する』ということですが、これは言うまでもなく、ある場所から発振した波動が周囲に伝わって行くということです。静止した水面に石を投げ入れれば、そこを中心として円形の波紋が周囲に広がって行きます。ラジオやテレビの放送電波は、送信アンテナから立体的に空間を広がって伝播して行きます。
ここで、もし水面に連続して石を投げ入れれば、円形の波紋が次から次へと形成され、そこには複数の波紋が持続的に形成されることになります。これが、『波動は場を作る』ということです。連続して波動が送り出される場合、その周囲に作り出される、常時波動が伝播している空間のことです。ラジオやテレビの放送電波は常時送信していますから、それらの電波の届く場所にいれば、いつでもラジオを聞けたりテレビを見たりできますね。このことはつまり、放送電波の伝播する『場』の中にいるということなのです。