しかし、これだけで終わりではありません。私が考えている人間とこの世の成り立ちはもう少し複雑です。

 私は、この現象界は、いわゆる見えない世界の諸相がすべて重畳して形成されていると考えていますので、人間も「霊(広義)」を成す各々の体と、「からだ(BODY)」の構成要素としての「肉体」が、すべて重畳した姿としてこの世に存在していると思っています。

 これはどういうことかと言いますと、「霊(広義)」を成す各々の体をスライドに例えると分かり易いのではないかと思います。ここに何枚かのスライドがあり、そこに人間の絵が描かれているとします。それら一枚一枚のスライドは「霊(広義)」を成す各々の体に相当するのです。そして、それらのスライドを全部重ね合わせ、最後にもう一つ、「からだ(BODY)」の構成要素としての「肉体」のスライドを重ねて、一つの光源でスクリーンに投影してできた映像がこの世の人間と考えるわけです。

 ちょっと分かり難いかも知れませんので、これまでにお話しした心の三要素をを用いて説明しますと、「知」のスライド、「情」のスライド、「意」のスライド、そして、「体」のスライドがあります。それらすべてのスライドが重なり投影されると、スクリーン上には、霊(広義)と肉体が合わさり、心と体を具えた一人の人間として存在していると考えるのです。

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